
それは、極限の世界で戦う人々の絆の物語―
この時空に存在する、無数の並行世界のひとつ―
そこで人類は、戦術歩行戦闘機(戦術機)と呼ばれる人形兵器を駆り、
地球外起源生命体「BETA」と数十年にわたる戦いを続けていた。
滅亡の危機に追い詰められた人間たちが、
過酷な運命の中でどのような生き様をみせていくのか―
『マブラヴ』は、ゲームブランド:age(アージュ)が企画・製作した2003年発売のアドベンチャーゲーム。
2006年発売の『マブラヴ オルタネイティヴ』と合わせてひとつの壮大なストーリーを成し、
多くのシェアードワールドタイトルやメディアミックスを展開しているプロジェクトである。
話数 | 第1期:12話 |
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放送期間 | 2021年10月~12月 |
監督 | 西本由紀夫 |
制作会社 | FLAGSHIP LINE |
制作会社 | ゆめ太カンパニーxグラフィニカ |
キャスト |
1998年9月15日。駒木咲代子は日本帝国軍佐渡基地の戦術機部隊に着任する。僚機となる草野に基地を案内される中、この地に生きる人々の暮らしぶりを垣間見、国民に道を示せていないと嘆く…。そして、大規模なBETA群が佐渡島に迫るー
2001年10月22日。白銀武は目覚めると自分の部屋にいた。家を出ると見覚えのある廃墟と荒野が広がっていた。”あの日”に戻ったことを確信した武はある人物の元へ向かう。今度こそ人類を救うために――
2001年10月24日。再び訓練兵となった白銀武は、その体に刻まれた記憶を活かし、自分を知らぬ、かつての友の成長を促した。しかし、そのあまりに遅い歩みは、武の胸を焼く焦りを消すことはできなかった。何かを変えなければ世界は変わらない。白銀武は己の記憶を探り、香月夕呼に予言した。その日、多くの人々が命を落とす――
2001年11月24日。総合戦闘技術評価演習を優秀な成績でクリアした白銀武たちは、いよいよ戦術機操縦訓練へと移った。初めてのシミュレータで前人未到のスコアを叩き出す武。高く評価された武たちには訓練用の戦術機が充てがわれることとなった。そして訪れた格納庫で武は、この国で唯ひとつ―将軍専用の戦術機を目撃するのだった。
2001年11月28日。珠瀬壬姫の父親・珠瀬国連事務次官が横浜基地を訪れた。しかし、滅多に会えぬ父を喜ばせるため、壬姫は小さな嘘をしたためた手紙を送ってしまっていた。自己嫌悪に苛まれる壬姫を救うため、白銀武の極秘計画が発動する。
2001年12月1日。白銀武の「元の世界の自分に聞け」との言葉から着想を得た香月夕呼は、オルタネイティヴⅣの鍵を握る数式を回収するために武を元の世界に戻す実験を行う。実験には武が社霞と同じ部屋で暮らすことも含まれていて―
元の世界に戻った白銀武は鑑純夏と再会し、「元の世界」へ帰るために「この世界」を救う未来を勝ち取る決意を固める。2001年12月4日。民間人の居住が許されない危険地域への帰還を強行した元住民の救出作戦を帝国軍が実施したとの報道を見た武は、また時間を短縮できたと喜ぶ。そんな武に冥夜は、この国は力無き者に負担を強いていると怒りを露にするのだった。
2001年12月5日。帝都でクーデターが発生。千鶴の父・榊是親首相(※)を初め閣僚数名が沙霧尚哉大尉率いるクーデター部隊によって暗殺された。武たち207B分隊にも実戦想定の出撃待機命令が下る。出撃を前に慧は、自分に送られてきていた手紙は沙霧大尉からのものであることを武に告げる。
神宮司教官を隊長として臨時編成された武たち第207小隊は、後方警備任務として箱根の塔ヶ島離城に配置された。離城には冥夜と容姿が瓜二つの政威大将軍・煌武院悠陽が戦場となった帝都から脱出してきていた。第207小隊は悠陽を横浜基地へ送り届ける作戦を開始する。
追う者、追われる者――時間と共に狭まっていく包囲網。繰り返される加減速は煌武院悠陽の肉体を蝕んでいく。この難局を突破するためには窒息の危険を伴う薬剤を彼女に射たねばならない。白銀武は将軍という立場に課せられた重責を知り、逡巡するのだった。
束の間の停戦―仲間たちの想いを白銀武は訴える。そして立脚点の異なる者たちの因縁を聞き遂げた煌武院悠陽は、自らの手で忠臣たちを誅すると決意した。だが、その御前に御剣冥夜が現れる。幼き頃に分かたれた姉妹の運命が再び交錯し、戦場は新たな展開を模索する。
1発の砲弾がすべてを破壊した。平和を求める願いも虚しく戦場は再び炎に包まれる。斬る者、斬られる者―同胞たちの争いは、ひとつの結末を迎えた。流された血に見合う何かはあったのだろうか。